国土交通大臣
石原 伸晃 殿

 

羽田空港再拡張事業

飛行ルート()の変更の要望書

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成16年3月 日

 

 

浦安住宅管理組合連合会
会長 舘 幸嗣

 


(1) 要望の趣旨

はじめに 「拡張そのものへの反対ではない」という、私達のスタンスを明らかにしておきたいと思います。「生活環境を守り、財産を守る」ことが私達の主目的です。

この度、明らかにされた「飛行ルート()」は私達にとって晴天霹靂の出来事で、ただただ驚愕困惑するばかりです。一方的な「決定」に、次第に怒りがこみ上げてまいりましたが、できる限り冷静に事態を見つめて解決の方向を探ろうとしております。

そのなかで、私達の生活環境・財産を損なわない代案が存在すること、その実現は十分に可能であることがわかってまいりました。私達はその実現に向けて関係機関との話し合いを進めていきたいと考えております。

 

今回の要望は以下の2点です。よろしく関係者にご指示いただくようお願いします。

@ まずこれまでの経緯・事情をふくめた説明を行なっていただきたいこと。

A       解決にむけての代替案についての話し合いを行ないたいこと。

 

(2) 私達の団体について

私達は浦安市内のマンション管理組合の連合組織です。昭和57年に結成され、現在は加盟組合は23組合、11、000戸で、居住者数4万人は浦安市人口の28%にあたります。また、組合数は、浦安市内分譲マンション管理組合の20%ですが、戸数では70%を占めています。

活動は、各組合の情報交換、共通の問題への取組みが中心ですが、集合住宅問題を地域の問題として地域活動に力をいれているのが特徴です。「マンションは管理を買え」といわれる時代に、マンション管理適正化法を先取りし、当地区マンションの管理レベルを高い水準にたもってきたと自負しております

ところで、加盟マンションの所在地は深刻な騒音が予測される地区(下図)に一致しております。この地区には、浦安市人口の約半数、19000戸75000人が居住しており、当連合会はその約60%をしめています。まさに、「騒音問題」は当会の問題なのです。過去20年、地味な活動の積み重ねで築いてきた「マンションの価値」が、「枡で拾って箕でこぼす」」「筏流して木端を拾う」のことわざそのものに、一瞬にして、突き崩されようとしているのです。

 予想される飛行ルートと加盟組合の位地

 

(3)新浦安の住宅地

私達の地区は、東京ディズニーランドで有名ですが、昭和42年の第一次埋立て完成以来、大部分の土地は、純然たる住宅地として開発され、昭和5、60年代を中心に当時の「企業戦士」が移り住んできました。住宅の多くが集合住宅ですが、浦安市の住民1人あたりの市税収入は、鎌倉、芦屋、三鷹等に続く水準であることが示すように、安定した住民層が住む、成熟した住宅地が形成されています。

バブル崩壊後一時足踏みがありましたが、近年は静かで明るい街は「アーバン・リゾート・ライフ」の住宅地として人気も高く、再び住宅ラッシュが続いています。平成10年以来では3200戸のマンションが完成、現在1700戸が建設中、1500戸以上の計画が控えています。戸建開発も1000戸が事業・計画中です。都心に人気が集中する中、東京23区の近接区を上回る価格水準を維持、各種アンケートでも 東京東部を代表する人気住宅地としての評価をえています。2月に発表されました平成16年度公示地価でも東京圏で上昇に転じた13地点中9地点がこの地区という事実が、これを証明しています。

 この街の評価は、住民が40年かけてつくり上げてきたものです。これが突然、高騒音地域になるということで、一種、パニック状態に陥っています。「終の棲家」「第2の故郷」を得た長年の住民にとっては人生最大の危機といえます。最近のマイホーム購入者にとっては、入念に吟味して選んだのが「新浦安の街」でした。その一生の買い物がこのありさまです


(4)私達が懸念すること

 まずは生活環境を守ることが大切と考えています。最も具体的な心配事は騒音です。これまでの静かな生活環境が100%悪化します。これは受け入れるわけには参りません。
 これらの影響からの不動産価格の低下も深刻です。一戸あたり1000万以上の下落も懸念されます。地区全体では莫大な金額にのぼることが考えられます。人生設計が大きく狂うことになります。

日常にさまざまな不安が生じます。他の空港周辺のお話しでは、日常茶飯事といわれる「氷塊」その他の落下物も心配しております。また、万万が一のこととは思いますが、航空機事故の不安は非常に大きいものです。大型機が5分ごとにすぐ頭上をとぶような毎日では安心して生活が出来ません。
 浦安のイメージを先導するディズニーランドへの影響も心配しています。ディズニーランドの直上を飛ぶ飛行機の爆音や機影は「夢の国」には似合いません。新浦安地区の評判はディズニーランドよる部分も大きく、この人気が低下するようなことは絶対に避けてもらいたいと考えています。また、ニューヨークの同時テロのあと、ディズニーランドが「標的」として話題になることが多かったようです。その懸念がさらに高まる野ではないでしょうか。私達の生命の危険が増すのでしょうか。

 

(5)新浦安と「国土交通省」

 そもそも、新浦安地区は、公団が、時代時代の先進的な開発思想をいれて、環境想像に取り組んできた地域なのです。平成6年以前は住宅公団開発の大型分譲団地が中心、以後は公団施行の区画整理地(マリナイースト21)の民間分譲マンションが中心に進められました。区画整理事業は現在もなお進行中です。新浦安の住宅地は「公団抜き」では語ることが出来ません。言葉をかえれば「国土交通省」が40年かけてつくり上げてきたのが新浦安の優良な住宅地域なのです。

にもかかわらず、「国土交通省」自らの手で、この地域の環境を崩壊させようとしているのです。それも、「かっての顧客」であり当地区の「現在の主」である住民には問答無用とばかりにです。「自分達がつくったもの」は自分達でどうしようと勝手と考えているのでしょうか。

 

(6)進入角度変更の提案

 新浦安の住民の多くは穏健で、また経済や国全体のことに理解があります。「羽田拡張の必要性」を理解するだけに、「自分達の生活環境と財産の危機」に対し、どう対処したらいいのか悩まれたかたも多いようです。そんな時、「進入角を10度ずらせば、浦安上空を避け海上ルートからの進入が可能。生活環境との両立が可能」という代替案の存在を知り、私達は胸をなぜ下ろしました。私達としては是非、この案の実現を図りたいと考えています。

しかしながら、国土交通省当局は積極的ではありません。「平行滑走路」に固執されているようです。ただ、航空関係者からの情報では、世界の事例からは、「平行滑走路でなければならない」理由は見つからないようにも思えます。また、当局は「漁業関係者」「船舶事業者」との再調整の必要性を力説されているようです。たしかに「大切であり時間が必要」なことはわかります。しかし、「再調整」というからには、今回の計画案発表の前にすでに「調整」がおこなわれたということでしょう。しかし、ルート直下となる私達住宅居住者には、飛行ルート案の発表以前に、調整どころか説明すらもありませんでした。「住宅居住者」は「漁業関係者」「船舶事業者」以下ということでしょうか。当局が主張する手続きの重要性・大変さは私達も認めます。しかし、当局がそれを強調すればするほど、私達「住宅居住者」との手続きも厳正におこなうのが筋ではないでしょうか。私達は「いまから」「事前の調整作業」に応じる用意があります。「被害が0となる」代案が存在するのです。「できない」理由を考えるのではなく。「できるようにする」方策を考えるのが、「とるべき道」ではないでしょうか。早急に、「進入角度変更の代案をベース」に会議の席についていただけるよう要望いたします。

「海上ルート」案は浦安のためだけの策ではありません。長年騒音被害にあってきた江戸川区上空ルートにとっても、B、D滑走路の運用比率を変更することで、騒音総量を低減することが可能です。 また、羽田空港は「将来の24時間化」も検討されているやに聞いております。それならばなおさら、制約の少ない海上ルートが賢明な選択なのではないでしょうか。

(7)最後に

浦安市はコース直下の当地区だけでなく、他の地区も、江戸川上空の進入路とのサンドイッチとなり、現状より大幅な環境低下を招きます。したがって、私達は飛行ルート問題は浦安市民全体の問題であるとも認識しております。浦安市当局も対策室を設置し、市長みずから先頭に立って、この問題に対処されています。私たちは市民の一員として、市当局と連携していく方針です。国土交通省との協議には、浦安市長を先頭に対応したいと考えておりますのでご承知おきいただければと思います。

なお、この問題は私達にとっては「極めて重大な問題」です。「理性的な対応」がなされない場合には、「生活環境と財産を守る」ためには「断固たる行動」もやむを得ないことと考えておりますことを最後に付け加えさしていただきます。

以上


浦安住宅管理組合連合会           浦安市入船6丁目

                                 会長  舘 幸嗣

 

加盟管理組合(50音順)

 

アールフォーラム新浦安管理組合  浦安市日の出22番地    (206戸)   

理事長 新野 敏則

今川住宅管理組合                浦安市今川4丁目12番地(230戸)

                                理事長 藤本 信幸

入船北エステート住宅管理組合    浦安市入船5丁目        (318戸)

                                理事長 富田 順也

入船中央エステート住宅管理組合  浦安市入船3丁目65番地(519戸)

                                理事長 佐藤 昌彦

入船西エステート住宅管理組合    浦安市入船2丁目        (780戸)

                                理事長 長谷部 裕

入船東エステート住宅管理組合    浦安市入船6丁目        (807戸)

                                理事長 幸田 香苗

京成サンコーポ浦安管理組合      浦安市富岡2丁目2番地  (410戸)

                                理事長 小澤 昭介

グランファースト新浦安管理組合  浦安市明海13番地      (258戸)

                                理事長 国分 修一

サンコーポ浦安管理組合          浦安市富岡3丁目3番地(1101戸)

                                理事長 本城 信行

潮音の街団地管理組合            浦安市高洲14番地      (293戸)

                                理事長 八田 一

セレナヴィータ新浦安管理組合    浦安市日の出13番地    (600戸)

                                理事長 永山 広史

富岡エステート住宅管理組合      浦安市富岡3丁目2番地  (256戸)

                                理事長 工藤 渡

パークシティ新浦安管理組合      浦安市明海20番地      (258戸)

                                理事長 吉原 徹

パークシティタウンハウス第2期管理組合 浦安市弁天2丁目2番地(46戸)

                                理事長 早瀬 雅宣

パークシティタウンハウス第3期管理組合  浦安市入船3丁目70番地(70戸)

                                理事長 平山 夏彦

フォーラム海風の街団地管理組合  浦安市日の出5番地      (563戸)

                                理事長 鈴木 玉城

ベイシティ浦安管理組合          浦安市日の出6番地      (630戸)

                                理事長 四倉 聡毅

ベイシティ新浦安管理組合        浦安市日の出15番地    (380戸)

                                理事長 山本 和人

見明川住宅管理組合              浦安市弁天3丁目2番地  (481戸)

                                理事長 越 茂樹

美浜東エステート住宅管理組合    浦安市美浜5丁目        (976戸)

                                理事長 崎村 義幸

夢海の街団地管理組合            浦安市明海6番地        (548戸)

                                理事長 鈴木 雅久

ラジアンコースト新浦安管理組合  浦安市高洲11番地8    (337戸)

                                理事長 田井 毅        

レジアスフォート新浦安管理組合  浦安市高洲11番地1    (764戸)

                                理事長 佐藤 克之

 

以上・23組合 11、029戸